こころ

夏目漱石

『夏目漱石全集〈8〉4 of 5』【こころ】〈名もなき人々〉

「名無しさん」の物語 私は『こころ』を読んでいてふと疑問に思ったことがありました。なぜ登場人物はみなことごとく匿名なのだろう・・・と。物語の語り手はどこまでも「私」だし、実質的な主人公もどこまでも「先生」。その親友である「K」に至っ...
夏目漱石

『夏目漱石全集〈8〉3 of 5』【こころ】〈先生の罪〉

加害者「先生」 さて、『こころ』における最大の悲劇の主人公は誰でしょう? 親友を裏切った傷を20年もの長きにわたって引きずりつづけた「先生」でしょうか? それとも自らの弱さを前にして、苦悩の果てに自死を遂げた「K」でしょ...
夏目漱石

『夏目漱石全集〈8〉2 of 5』【こころ】〈エゴイズムの根っこ〉

「先生」と「私」 人はなぜ人につっかかりながら生きるのでしょう? なんだかずいぶんな物言いですが、人は良かれ悪しかれ他者に”つっかかり”ながら生きてはいないでしょうか? 人は頼まれもしないのに他人に興味を持っては良くも悪くも”...
夏目漱石

『夏目漱石全集〈8〉1 of 5』【こころ】〈人をつなぐものと縛るもの〉

人はなぜ死なないのか? 私は幼いころから疑問だったのです。 なぜ人は自殺をしないんだろう、と。 なんだか恐ろしいガキンチョだったように思われそうですが、べつにこんなことを始終考えていたわけではありません。...
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