2023-08

夏目漱石

夏目漱石『硝子戸の中』〈半信半疑で見つめる己のこころ〉

「雑記ブログ」への覚悟 本作は晩年の夏目漱石が連載したエッセイ集であり、漱石がこもる書斎を仕切る硝子戸の中で起こった事々、そして硝子戸越しに眺める世間との関わりに関する事々を徒然なるままに綴った「雑記ブログ」のような内容です。 ...
芥川龍之介

芥川龍之介『おぎん』〈それは愛かエゴイズムか?〉

芥川龍之介の小説には「切支丹もの」と呼ばれる、キリスト教を信仰する人々を描いた作品群があるようです。「宗教」と聞けば「胡散臭い」という木霊を返すことの多い私たち日本人ですが、本当に私たちは「宗教」と無縁の存在なのでしょうか? ...
アナトール・フランス

アナトール・フランス『シルヴェストル・ボナールの罪』 引きこもりの罪と罰。そして救いのようなもの

私とシルヴェストル爺さんの罪深き生活 「年がら年中本ばかり読みながら誰にも会わずに引きこもっていたい」というのが私の年来の夢であります。「知らねぇよ だ か ら 何 だ よ 」と言うなかれ。一応本書と関係なくはないんだからまぁちょっ...
芥川龍之介

芥川龍之介『奉教人の死』 お前の苦しみは、私がいちばんよく知っている。

芥川龍之介は新約聖書を愛読していたそうです。彼のキリスト教観には様々な意見があるようですが、少なくともキリスト教に入信していたわけではなく、先進文化としての西洋文明・思想の源流としての興味、そして批判の対象としていたというのが一般的な理解...
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