夏目漱石

『夏目漱石全集〈6〉』【門・彼岸過迄】〈記憶してください、私はこんなふうにして生きて行くのです〉

『門』  二人はとかくして会堂の腰掛ベンチにも倚よらず、寺院の門も潜らずに過ぎた。そうしてただ自然の恵から来る月日と云う緩和剤の力だけで、ようやく落ち着いた。時々遠くから不意に現れる訴えも、苦しみとか、恐れとかいう残酷の名...
夏目漱石

『夏目漱石全集〈5〉』【三四郎・それから】〈すべて身に覚えのある痛みだろう?〉

本巻に収録されるのは『三四郎』と『それから』。ともに平易な文体が読み易く、殊に『虞美人草』などと比べれば格段の親しみ易さであります。しかし私にとっては本巻、とくに『三四郎』が最も読み始めるに際しての敷居が高かったのです。なぜなら本作を形容...
夏目漱石

『夏目漱石全集〈4〉』【虞美人草・鉱夫】〈渡る世間はナントカばかり〉

這う這うの体で読み進める夏目漱石全集〈4〉には『虞美人草』と『坑夫』が収録されております。さて。 『虞美人草』 これまで読んできた漱石作品のなかでも「美文調」といえば、『幻影の盾』『薤路行』『草枕』が挙げられます。いず...
夏目漱石

『夏目漱石全集〈3〉』【草枕・二百十日・野分】〈効率と生産性に背を向けて〉

夏目漱石全集〈3〉は『草枕』『二百十日』『野分』の三作品が収録されております。などと偉そうに説明しておりますが、私にはまずこれら三作の表題の言葉の意味さえ判りかねまする。なになに・・・。 【草枕くさまくら】:(旅先で、草で...
夏目漱石

『夏目漱石全集〈2〉』【倫敦塔・カーライル博物館・幻影の盾・琴のそら音・一夜・薤路行・趣味の遺伝・坊ちゃん】〈洒脱と美麗の振り子8作〉

本巻に収録されているのは『倫敦(ロンドン)塔』『カーライル博物館』『幻影(まぼろし)の盾』『琴のそら音』『一夜』『薤路行(かいろこう)』『趣味の遺伝』『坊ちゃん』という8作品。いずれもシリーズ展開だった『吾輩は猫である』と並行して書かれた...
夏目漱石

『夏目漱石全集〈1〉』【吾輩は猫である】〈人間の定義を云うとほかに何もない。ただ入らざる事を捏造して自ら苦しんでいる者だと云えば、それで充分だ。〉

今まで本を読み始めて以来、手当たり次第に好きなものばかり食ってきたけれど、自分には肝心要となるブンガクの素養がまったくない。必要な栄養素も摂らずに糖や脂や炭水化物をドカ喰いした挙げ句にブクブクとみっともなく肥え太ってきたようなもんである。...
自己紹介

『はじめに』〈もと本嫌いが読書ブログなどする理由〉

読書ブログなど立ち上げておいて難ですが、私には文学的素養も無ければ体系的に何かを語れるほどの知識もない。まともな国語教育すら受けているとは言い難い。だいたい人生の三分の一ほどを大の「本嫌い」として過ごしてきたような人間です。 ...
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